魚の部位にはそれぞれ名前がついていますが、魚をさばく時に使う単語を主に紹介します。
上身(うわみ)、下身(したみ)
写真のように、魚の頭を左向きに置いたとき手前側に見える半身部分、真正面から見たときの右半身を上身(うわみ)と言います。
逆に、こっちから見えない反対側の半身部分、真正面から見たときの左半身を下身(したみ)と言います。
魚を陳列するとき下身はさかなの重みがかかってつぶれてしまうため、上身のほうが身が良いと言われます。
ただ、アジのような20cm程度の魚なら下身がつぶれてしまうほど重くないので、下身も美味しくいただけます。
アジにはぜいごと呼ばれるゴリゴリした硬いスジがある
かま
えらぶたの下から腹びれあたりまでの、脂の乗った部位です。「ブリかま」が有名ですね。
アジのような小さな魚にも一応かまはありますが、身があまり付いていないため、頭を落とす時にかま部分も一緒に切り取ってしまいます。一匹をそのまま焼き魚にしたときはかま部分の身も食べれます。
あたま
意外と身が詰まっている部位です。頭の骨のぎりぎりまで身が詰まっているので、この部位をできるたけムダにしないように頭を落とすと身が多く取れます。
肛門(こうもん)
えら部分から肛門までワタ(腹わた)が詰まっています。えらぶたの下から肛門部分まで包丁で開くとワタを取ることができます。
とげ
写真のように、ひれの頭に近い部分の先はトゲになっていることが多いです。
アジの場合、特にしりびれの付け根部分に鋭いトゲがありますが、このトゲは身に沿って寝ていて気づきにくいので、水洗いする特は要注意です。油断するとグサリと刺さって相当痛い思いをすることになります。
また、うころを落とす時は身を逆なでするため、寝ているトゲが指に刺さらないよう注意しましょう。
ぜいご(ぜんご)
アジには尾びれから伸びるゴリゴリした硬い鱗の帯が上身と下身両方にあります。
この帯をぜいご(ぜんご)と言いますが、ぜいごはウロコ取りでは取れません。
アジフライなど皮を引かない料理を作るときはぜいごを包丁で削ぎ落としておきます。